2007年04月30日

葬儀担当者の心得とは

 時に葬儀の仕事が天職のような担当者に出会うことがあります。
 傍から見ていると真面目に一生懸命取り組んではいるが少し膨らみに欠ける方、両腕まくりをして今にも飛び出しそうなイメージの方と各人個性派ぞろいの方が多い中で、その担当者は1歩下がってむしろ淡々とこなしているように見受けられました。 
 2ヶ月ほど前に概算見積りをお願いした後、依頼者の奥様から担当者に連絡を取りたい旨電話が入り早速伺っていただきました。
 奥様は今の状況を説明し、現場をみてもらっていざという時はよろしくとのことで、差し当たって雑談をしてきましたと担当者の報告が入りました。
 しかしこの雑談こそが式のイメージや依頼者の性格などを読み込む大事な時なのです。
 担当者はその場を読み、性格を読んで依頼者に照準を合わせます。照準さえ合えば後は二人三脚ですからと。読み間違えると別の道へ行ってしまい、ピントが合わないと最後までピントがずれたままになってしまいますからとも。
  1ヵ月後、煮詰めた話をしたいと担当者に連絡があった頃には、すでに依頼者は全面的に頼っていらっしゃる様子でした。
 まもなく迎えられたご主人の最後に覚悟だったとはいえパニック状態に陥られたので、あえて3日ほど間を取られて少し冷却期間をおき、落ち着きを取り戻して通夜に臨まれました。通夜の気丈な振る舞いにご主人の友人達も胸を熱くしたようです。
 「あくまでご喪家の葬儀であり、葬儀屋さんの葬儀ではありませんから」と黒子に徹しながらも伴走者として見守る姿勢が依頼者に信頼と安心感を感じさせたようです。
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2007年04月27日

樹木葬は、散骨に近いように感じれらますが、法的な扱いは違います。

 葬儀が終わった後に、ご遺骨をどうするかについて、お墓に納骨するほか選択肢はないように思われています。しかし実は、ご遺骨はお墓に入れなくてはならないという法律はありません。

 それゆえ、以前書いたように散骨もじょじょに行われるようになってきています。今回は、樹木葬について触れてみます。

 樹木葬は、遺骨を埋蔵し墓石の代わりに樹木を墓標にしています。感覚的には、墓石を使っていないので、散骨のほうに近いように感じられます。
 しかし、法的には、遺骨を埋蔵するため、「墓地埋葬等に関する法律」が適用されますので、その場所は墓地としての許可が必要になります。お墓以外で、もっともお墓にもっとも近いのが樹木葬と言えます。

 これに対して、散骨場所は遺骨を埋蔵しないので、墓地の許可がいりません。現行法では、遺骨を埋蔵するかどうかが大きな分かれ道になっています。
 要するに、他人の土地に無許可で勝手に散骨をしない限り法的には問題がないが、樹木葬は墓地でなければならないということです。
 もっとも、散骨した上に、植樹するということも行われだしてきたので、これは遺骨を埋蔵しないので、法的には散骨と同じ扱いになります。
 
 ところで、樹木葬墓地が日本で初めて誕生したのは、岩手県一関市にある祥雲寺という臨済宗のお寺で1999年のことです。墓石の代わりとなる花木は、ヤマツツジ、エゾアジサイ、バイカツツジ、ウメモドキ、ナツハゼ、ガマズミなど環境に合った低木類から選びます。

 以後、徐々にではありますが、各地に樹木葬墓地が誕生してきています。樹木葬が注目されてきたのは、自然に還りたいという志向に加え、お墓の継承者がいない人が増えていることが背景にあるようです。

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2007年04月24日

社葬あれこれ

 社葬と一口にいっても様々なケースがあり、おかれた立場によりニュアンスの違いがでてくるようです。
 最近立会いに伺った中にも画廊経営の方とIT関連企業経営の方の社葬がありました。
 双方とも故人は団塊の世代でまだ働き盛りなのに、突然、人生のリタイアを宣告されてしまいました。
 画廊経営の方の場合、始めの段階では一般葬としての見積りで進行したのですが、ご夫婦が中心となって会社を経営されていらっしゃったので、残された奥様のためにも少しでも経費節減をと葬儀社の担当者が提案し、実行されました。会葬者は通夜と告別式を合わせて200名ほどで立て看板を見なければごく一般の神式のご葬儀でした。
 IT関連企業の場合はすでに社葬の1ヶ月以上前にご葬儀は内輪だけで済ませていました。こちらの会社幹部の方から依頼があったのはご葬儀後でした。ご喪家としては葬儀は済ませていますので社葬のお別れ会は会社に一任され、口出しされなかったようです。依頼者の実行委員の方は「抑えられるところはできるだけおさえたいが、きちんとした社葬で品よくお別れ会をしたい
」という希望でした。
 1人息子のご長男への引継ぎが慌しく行われているなかでの社葬の準備なので、そのあたりを
一番考慮しながら進めてきましたと葬儀社の担当者は語っていました。
 ご喪家は突然の悲しみに浸るまもなく、4月1日をもって新就任されたご長男にとり、この社葬はお父様の意思を引き継ぎ、存在をアピールする大切なお披露目の場でもあります。
 ある意味では今後の会社の存続に関わる重要な儀式でもあるようです。
 係りを社員総出で受け持ち、協力的で積極的な姿勢は社内の雰囲気をよく表しているようです。
 ご喪家をお送りした後、運営実行委員長は「明日からといわず、今から新しい出発です」と係りの社員にゲキを飛ばしていました。
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2007年04月21日

ベテラン担当者の采配ぶり

 葬儀担当者は目の前の困難があればあるほど燃えるようです。
 無宗教葬の告別式に立ち会った日、お会いするなり、「今日は桐ヶ谷斎場までの途中が混み合うので少し早めに出発します」とのことでした。
 ご家族親族10名のみのご葬儀と伺っていましたが、開式30分前すでにかなりの会葬者がお見えになっている様子。
 私の浮かない顔をみるや、担当者は「実は家族葬ということでしたが、昨晩の通夜は80人以上お見えになり、お食事時間をできるだけ遅らせる作戦に出ました。ご焼香の後、柩の蓋を開け、お別れ会につなげました。献花用のお花は急遽生花をちぎり、会葬者全員にお渡しし、お1人ずつそれぞれの思いを込めて柩に語りかけ、最後のお別れをしていただきました」。
 こちらの式場はお清めの部屋とぶち抜きのような感じになり、応用が利く使い勝手の良い式場と普段持ち上げていたところですが、間が悪いことに、今回はそれが裏目になってしまったようです。お食事は25人分しかありません。なんとしてもお清めのほうに行かせないように。ご喪家に恥はかかせられません。
 結果この日しか来れない人の為にお別れの会は功を奏して、時間は19時半過ぎまでかかり、会葬者は心の満足感を味わったようです。勿論、お食事も十分間に合いました。
 告別式も弔辞を読む方々にご喪家の形式ばらない式にしたい旨をお話しすると、皆さん胸ポケットに原稿を仕舞われ、遺影に向って思いの丈を話されたようです。
 時間が進むにつれ会葬者も更に増えてきました。一般のご焼香も皆さんゆっくりと進み、思わぬ時間が掛かっています。担当者はお別れの儀に入るやいなや柩を前に出す作業から始め、すぐに一旦ロビーに出ていたお身内の方に入っていただき、柩にお花をいれていただきます。時間との戦いでしたが、それは内輪での話し。式はあくまで悲しみの中にも、ゆったりとした時間が流れています。一般会葬者の方々も昨日同様献花で最後のお別れです。奥様の最後のご挨拶「24年間どうも有り難う」で締めくくられ出棺となりました。時計はなんと定刻5分前。手際のよさとベテランの意地を見せていただきました。
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2007年04月18日

散骨は節度を持って行えば、法的には問題ありません

 当センターは、その名の通り、葬儀社を紹介する所であるのですが、適切に紹介するために、どのような葬儀にするのかをはじめとして、その延長線で、菩提寺の事やら、納骨の事やらまでお話をする機会が多々あります。

 中でも、最近、散骨に関心を示す人が少しではありますが、増えて来たように感じています。今日は散骨について、書いてみます。

 1997年に石原慎太郎さんが、弟の石原裕次郎さんの遺骨の一部を湘南の海に散骨したいと希望しましたが、当時は法的に問題があると思われていたため断念しています。散骨を法律違反ではないかと思っている人が結構います。

 しかし、散骨は、現行の法律では規制対象外です。遺骨・焼骨の埋蔵については、「墓地埋葬等に関する法律」というものがありますが、散骨は想定外です。厚生省や法務省も法律違反ではないとの見解を示しています。石原裕次郎さんの例では、後年、散骨したそうです。

 もう少し噛み砕いて、散骨をしたい人の側に引き寄せて言いますと、規制対象外というのはこういうことです。他人の土地に無許可で勝手に散骨をしない限り、法的には、誰の許可を得る必要もなく散骨をしていいということです。散骨業者に依頼する必要もありません。

 ただ、法律的に問題がなくても、慎重に散骨をしないとトラブルが生じる恐れがあります。個人的なレベルでさえ、近所の人が気持ち悪がるかもしれませんし(近所の人に散骨をすることを知らせる義務はないので、知らせないで散骨をすることもできますが)、これが、事業として土地を確保し散骨をするような場合、地域住民との間でトラブルになることが起こりえますし、実際に起こっています。こうしたトラブルを受けて、条例によって散骨を規制するというところも出てきています。

 散骨は法的に問題がないとはいえ、節度をもって慎重に進めないとトラブルのもとになり、民事的問題に発展する可能性さえあるのです。この節度について、遺灰を海や山に還す自然葬を自由に行うための社会的合意の形成と実践を目指している「葬送の自由をすすめる会」は、自主ルールとして次のような項目を挙げています。
 海の場合は、1遺灰の粉末化、2海岸ではなく沖に、3養魚場・養殖場を避ける、4水溶性の紙に遺灰を包む、5セロハンで巻いた花束を禁じ花びらだけにする
 山の場合は、1自然環境を生かし山林全体を使う、2遺灰を粉末化する、3人家・施設から離れる、4水源を避ける

 このように、現状、散骨にあたっての基準はなく、散骨する人のモラルにかかっているという状況です。

 


 
posted by あさがおスタッフ at 21:56| Comment(0) | TrackBack(0) | (道)