2010年12月24日

介護と最後の問題は…

 今年も喪中の葉書をあちこちからいただきました。
 とりわけ長年お母様の介護をされていた友人からの葉書を受け取った時には思わず“長い間、ご苦労様でした”とつぶやいてしまいました。

 15年前、フリーのデザイナーとして活躍していた友人はお母様の介護に専念するために全ての仕事をストップし、以来介護一筋の生活を送ってきました。
 毎年いただく年賀状はモンゴルの大平原であり、南の島のどこまでも青い空のもとであり、いつも満面の笑みを湛えた写真付きの近況報告でした。
 つかの間の息抜きに大変さが読み取れ、胸が詰まる思いですが、我々部外者はなかなか適切な言葉1つ掛けてあげられず、歯がゆい思いもしておりました。
 長い介護生活の中で身に付けた術というのでしょうか。友人は全てを受け入れた中で最大限の努力をされていたのでは・・・。

 我々が受けるご葬儀の中にはお父様の命が危ないとご相談中に、介護をされていたお母様の方が急逝され、先に見送られるはめになったり、またその逆の場合もございました。

 また、長い介護生活の末になくなられたお母様を認知症のお父様がお見送りすることになった折、葬儀社の若い社員からのねぎらいの言葉に違和感を持たれた方もいらっしゃいました。
 社員の方もよかれと思って言ったことがご相談者の心に引っ掛かってしまわれたようです。
 若い方には老いた時の心境を推し量れと言ってもなかなか難しいのではと気遣ってくださいましたが・・・。

 介護と最期の問題はこれから社会の大きなテーマになっていくのでは・・・。
 今年はその第一歩を思わせる1年だったようです。
 今までどちらかと言えばタブー視され、話をそらせてきたことが、正面を見据えて語らえる時代に突入した年でもあったと思われます。
 来年も引き続きこの問題から目をそらさずにいくつもりです。

 私の担当は今年最後になりました。
 ではよいお年を。
posted by あさがおスタッフ at 23:21| Comment(0) | (松)

2010年12月22日

ご葬儀後にすべきこと

 「何から手をつけて良いのか分らず、ご葬儀後の事務手続きには大変困っております・・・」
 今年の傾向の1つとして、このようなご相談を度々お受けいたしました。

 最期を看取り、ご葬儀が終るまでは葬儀社の担当者を始め、ご親族、友人知人と周りの方々があれこれと面倒を見、気に掛けてくださいますが、ご葬儀後はそのお宅の個々の問題に関わりますので、ご相談されない限りなかなか口を挟んでくれません。

 心の癒えぬまま、身近にご相談できる方もなく、闇夜に放り出されたような状態の中、手探りで事後手続きをされ、時に立ち往生されることもあるようです。
 インターネットで検索しても通り一遍の回答しか出てこなく、またご自身の実情と照らし合わせてもあまり役立たない場合が多く、もどかしさだけが残ってしまうとのことです。
 今までは年配の経験者に伺えば事足りたこともあり、関心を持ち事前に調べておくという習慣が無かったことも災いしています。
 
 当センターのホームページ欄での来年の課題のひとつとして、お1人で事後の諸問題を解決されたい方に具体例から少しでもお役に立てるような配慮をしてアドバイスできればと思っております。

 葬儀社の方々もお葬式が終われば終了ではなく、その後の事務手続きに必要とあれば専門家の方を紹介し、また墓所墓石の相談に乗り、49日、新盆、一周忌、3回忌とご命日にはお花をお持ちし、お手紙をお出ししてフォローされているところもでてきています。
 ハウツーではない回答ができるよう、お互い頑張りましょう。
posted by あさがおスタッフ at 14:51| Comment(0) | (松)

2010年12月18日

消費者行政の未然にトラブルを防ぐ仕組みづくり

 大手銀行が中小企業に販売した「為替デリバティブ」と呼ばれる金融商品が、急激な円高によって多額の損失を発生させ、倒産や経営危機に陥るケースが続出して、金融庁も実態調査を始めた、というニュースを何日か前にみました。

 私の勝手な想像では次のような営業トークでしょうか。
「これからは間違いなく円安になりますよ! 円安が進んでいって、そのレートで輸入すれば商売が成り立たなくなるんじゃないですか? 円安がすすんでも大丈夫なように手を打って(リスクヘッジして)おきましょう」

 大銀行でも、恐怖心をあおりたてるような怪しい販売手法を使うご時世です。誰のどんな言葉を信じればいいものか? まともな商法と怪しい商法の境界線も思いのほかぼやけています。人には恐怖心や欲がつきものなので有効に防ぐ手立てはありそうもありません。

 そういえば、だいぶ前に読んだ、「詐欺とペテンの大百科」という本には、騙しの手口のほとんどが昔からあまり変わっておらず、古典的手口を組みあわせたり応用したものなので、防ぐ手立てはその手口を知ることだと書かれていたように記憶しています。
 たしかにこの通りでしょうが、ただこれ、一般の生活者に求められても困ります。こんなことばかり気にして生活していくわけにはいきませんから。

 という次第で、消費行政がその役割の一端を担うということになってきているのだと思います。国の消費者庁や国民生活センター、地方の消費生活センターや消費者行政センターといった具合にです。

 葬儀の世界では、現状、葬儀社には許可や認可は不要なので、これまでの行政の関わり方といえば、区民葬や市民葬、葬祭ディレクター制度ぐらいのもので、トラブル防止レベルには程遠いものがありました。
 ただ流れが少しづつ変わってきています。

 国民生活センターが2006年6月に公表した「増加する葬儀サービスのトラブル」には9つの典型的な葬儀トラブルの事例が取り上げられ、消費者被害の未然・拡大防止に資するために情報提供がなされるようになっています。

 また地方自治体の中にも、トラブル後の相談窓口的な消費生活センターの位置づけに、未然にトラブルを防ぐ仕組みづくりを取り入れるところも出てきています。

 今月初めに当センターと、「葬儀における消費者トラブル防止に関する協定書」の締結をした川崎市がそうです。他の自治体にも広がってほしい取り組みです。
posted by あさがおスタッフ at 14:51| Comment(0) | (道)

2010年12月15日

仕事を続けるのは「孤独死」を避けるため…

 「孤独死」最近の紙上やテレビでよく目に留まる言葉の一つです。

 先日、テレビをつけると50代の女優さん達のおしゃべりの中でこの言葉が聞かれ、思わず見入ってしまいました。

 ずっとお仕事を続けているのは「孤独死」を避ける意味もあるとのこと。
 3日も連絡がなければ所属事務所の方で気付いてくれるからと、明るくサラリとおっしゃっていました。
 本音はともかくも、半分は的を射ているのでは・・・。

 都会生活での1人暮らしでは、ほとんどご近所とのお付き合いもなく、ましてフリーでお仕事をされている方は、ご本人からの連絡がなければずっと見過ごされてしまいます。

 以前、フリーでパワーのある写真を撮り続けていた女性写真家が、死後3ヶ月経ってご自宅マンションで上京されたお兄様により発見されたことを、人づてに伺いました。
 友人、知人も海外取材でお留守とばかり思っていらしたようです。

 孤独死は周りの方々の世話が必要とされる老人よりも、むしろ1人で行動できる中高年の問題として、益々クローズアップされてくると思います。

 しかし一方で、ご自身が選択された生き方であり、長患いをせず、苦しむことも少ないので必ずしも孤独ではなく、生き方の選択肢の一つである。この言葉は不適当だという声も聞かれます。

 何はともあれ、今までタブー視されていた問題が白日のもとで取り上げられ、さまざまな議論がなされることは、各人のこれからの生き方を問う上での一歩になるのではと期待しているのですが・・・。
posted by あさがおスタッフ at 15:44| Comment(0) | (松)

2010年12月13日

一声掛ける気配りで…。

 『昨晩はお忙しいところお越し頂き、有難うございました』
 エレベーターを降り、受付に向った老夫婦はお声を掛けられ思わずほっとされ、安心したような和やかな表情を見せていました。
 
 声の主は葬儀の担当者でした。
 緊張のあまり日頃の気配りが出来にくい喪主やご喪家に代わり、担当者は常に俯瞰の目で周囲に気を配り、いち早く対応できる雰囲気を創っておくことが大事なようです。

 特に葬儀・告別式前の緊張した空気の中でお客様をお迎えする一言は、その後の出来不出来にまで大きく左右し兼ねません。
 葬儀に流れを創り、その流れに乗って一気呵成に出棺まで持っていくのは矢張りベテラン担当者に一日の長があるようです。

 同じような1時間のご葬儀でも担当者により、全然違うものになってしまいます。
 ベテラン担当者はいつの間にか、そのリズムを会得されているのでしょう。
posted by あさがおスタッフ at 04:06| Comment(0) | (松)